わが家の愛猫ルナは、病院が大っ嫌い。
まあ、好きな猫はあまりいないと思うが。
先日、年に1度のワクチン接種に行った。
病院も繁盛(?)しており、夕方だけど1時間以上の待ち時間。
その間、ルナはゲージに入れられ、車の中で悲痛な鳴き声をあげていた。
「次の次です」
と電話で呼ばれ、ゲージを持って待合室に入る。
待合室は、ワンちゃん、猫ちゃんと飼い主さんでいっぱい。
座れる椅子もなく、両手で4キロ超のゲージを抱いてしばし待つ。
待合室で聞こえてくるワンちゃん、猫ちゃんたちの鳴き声に、ルナがゲージの中で固まっていくのが分かる。
ルナはかなりのビビりなのだ。
やばい、ルナの緊張感が高まっている!
このままでは診察に耐えられないかもしれない。
数年前、近所にこの動物病院が開院した際、夫は一番乗りを目指し、ルナを連れて駆けつけた。
ルナにしてみれば、理由もなく病院に連れて行かれたのだからいい迷惑だ。
先生にしても、開院一番のお客さま。
親切丁寧にいろいろ診てくださったが、ついに耐えられなくなったルナが爪を出した。
流血騒動となり、開院一番の患者は夫だった。
先生も負傷。
夫はこのことがトラウマとなり、以後、ルナの病院や薬、爪切りなど、「シャーッ」が出そうなことは全て私の役割になった。
そのルナの緊張がゲージの中で高まりつつある。
「早くしてくれー!」と心の中で叫ぶ。
ようやく呼ばれて診察室に。
ルナは固まっている。
そんな状態なので、毎年、触診とワクチン接種だけで精一杯。
爪切りや口の中を見る余裕はない。
だが今年、先生は爪切りから始めた。
チャレンジング!
その間、私はルナの頭を撫でたり、ポンポンしたり、声かけしたり。
ルナは「ウーッ」とか「シャーッ」とか言って抵抗していたが、四肢の爪切りが終わる頃、ついに緊張はピークに達し、初めて噛みつかれた。
それだけ怖かったのだろう。
パニックになっていたのだろう。
かわいそうなことをした。
大したことないと思っていたが血が出ていることに先生が気づき、水洗いの後カットバンを貼っていただいた。
「シャーッ」の時に見えた歯と歯ぐきはキレイだったと先生に言われ、一安心(?)。
自宅に戻り、安心したルナはいつも通り。
だが、私の腕は次第に熱を帯び、痛みが出てきた。
翌朝、腫れがひどくなっており、ネットで調べると破傷風になる可能性もあるとか。
私:「ほっといても腫れはひくかな」
夫:「病院に行きなさい」
ルナにも病院に行くワケを理解してもらえたらいいのだが。難しいねぇ。
まずは私が病院へ行こう。